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  古代ローマをテーマとするゲームについて徒然に書き連ねます

Carthageリプレー(シナリオNo.3)CR Scenario3 Replay

Carthage シナリオ3「Hiero, Hero or Gyro?」リプレー (Part. 1)

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雰囲気を掴むため行ってみた、全シリーズ中最短シナリオ、Carthageシナリオ3のリプレーです
第1ターンがフルターンでないため、実質1.5ターンちょっと。でも難易度はシナリオ1より上。艦隊が登場するからでしょうか?
そんな疑念を抱かせるリプレーですが、まずは状況の確認と分析から


シナリオ概要:
 勝利条件がシチリアの都市支配によるVPの多寡だけなので、動かせる戦力をすべてシチリアへつぎ込んだ後は、マップ上の他の地域は事実上無視できます。増援はカルタゴ軍のみで、その登場場所もリリバエウムなのでシチリア内の攻防だけに専念できるシナリオです

ローマ軍の状況と作戦:
長所:@初期配置の戦力合計がカルタゴとシラクサの合計より上回っており、騎兵に関してもゲーム開始時は優勢です
 Aそのため、早期に主導権を握れば両軍の各個撃破も見込めます
 Bメッサナ海峡の両岸を支配しています
 C開始時にはメッサナ以外防衛しなければならない都市がなく、後顧の憂いが少ないです

短所:@後任2名を含め、他国リーダーより能力的に劣っている部分があります
 A執政官軍2個ともイタリア半島内におり、その内1個はエトルリア州を担当・配置されているため行動に制限があります
 B特別ルールのせいで、最初は必ず後手に回ります
 Cメッサナ海峡を渡らないとゲームにもなりません
 Dカルタゴの援軍が登場すると総兵力では劣勢になります
 E騎兵に関しても同様です
 F海軍力は、…考えてはいけません

作戦:そもそも、ローマ軍には第1ターン中にどうしても実現しておきたいことがあります。それはヒエロをこちらに寝返らせることです。これができないことには最後の追い込みにかかるべき第2ターンに、優秀なリーダーを有する「ホームチーム」(シチリア)と、増援を得て戦力の充実したその協力者(カルタゴ)の2勢力を相手にしなければならず苦戦は必至です
 シナリオ特別ルールによると、ターン終了時にメッサナ内に軍団戦力が存在し、かつ包囲されていなければ次のターンからローマの同盟国となるので、とにかくシチリアに軍隊を送り込まないことにはどうもこうもなりません。クラウディウスはレギウムにいるのでまだいいですが、フルウィウス軍をシチリアに送るのは一苦労です。ただでさえ遥か彼方の南エトルリアなんかにいるのに、エトルリア担当の地方執政官ゆえに元老院の許可なくしては南下することすらままなりません。しかも本人は作戦値5で平均以下という三重苦…
 そこで、採るべき方針ですが、戦力集中の原則に従うならまずはフルウィウス軍をレギウムまで呼び寄せ、その後はサイの目次第になりますが、メッサナへ渡峡します。うまくいけば2個執政官軍とも第1ターン中にシチリアへ上陸できます(Carthageルールブックのリプレーではこれを選択、結果的に失敗しています)が、第1ターンの執政官LAMは2個しかない、サイの目チェックを2回は行わなければならない(元老院許可で1回、メッサナ渡峡で1回)のにフルウィウスの作戦値が低い、超短期決戦なので慎重に行き過ぎてタイミングを失うと挽回できないままゲームが終わってしまう、といった理由から、このシナリオに関しては積極的な行動がよさそうです
 積極策としては、最初に引かれた執政官LAMでクラウディウスを活性化し、メッサナへの渡峡を試みます。クラウディウスの行動力は2なので、もし失敗しても2個目のLAMで渡峡の再チャレンジすればよいでしょう(各執政官は1回ずつしか活性化できないなどという制限はないため)。1個目で渡峡が成功すれば、次のLAMでフルウィウスを活性化、南下させることもできます。もっとも、このあたりは状況次第で臨機応変に対応する必要はあります


カルタゴ軍の状況と作戦:
長所:@シラクサが同盟国である限り、ヒエロとその配下の優秀な騎兵を利用できます
 A部隊のほとんどがシチリア島内におり、戦力集中が容易です
 B増援が到着すればカルタゴ単独でも互角の勝負が見込めます
 C最初からVPレースでリードしています
 D海軍力は圧倒しています
 E第1ターン、必ず先手を取れます
 Fシラクサ軍は損耗を受けません

短所:@ゲーム開始時はシチリア軍を合計しても数ではわずかながら劣勢で、騎兵の総数も下回っています
 Aカルタゴとシラクサは、事実上完全に独立して作戦を遂行しなければなりません
 B第2ターンにヒエロがローマ側にいる可能性が少なからずあります

作戦:全VP合計は、10(シラクサ)+6(メッサナ)+3×4(リリバエウム、ドレパヌム、パノルムス、アグリゲントゥム)+1×14(東西シチリアでリパラ以外の小都市)=42ですが、シラクサ占領はまず無理としてその10を除くと合計32.過半数は17になります。ゲーム開始時は中都市4つの12VPを保持しているため、あと小都市5つを支配できれば勝利確定です。もっとも、たったの2ターンでは、開始時にシラクサ支配が支配している3都市も含めVPを獲得できない未支配小都市はいくつもあるでしょうから、実際には中都市の維持だけで勝利できる可能性もあります
 さて、ローマ軍と同様、カルタゴ軍にも第1ターン中にどうしても達成しなければならない条件があります。当然ローマとは逆の、シラクサを同盟国に留めておくことです。今後の展開を考えるとメッサナに渡峡させないのがベストですが、そんなにうまくはいかないでしょうからなんとかメッサナを包囲しつつ、できればヒエロがローマと戦闘を行わないよう、また、戦闘になっても敗北しないよう上手くサポートする必要があります


以上の現況と基本計画を踏まえて、次から各ターンの経過を紹介していきます



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